伝統ミサを守り、将来の世代へ伝えていくための祈りの呼びかけ

伝統ミサを支持する欧米のいくつかのサイトで一つの暗い噂が広がっています。それは伝統ミサができないように徹底的に制限をする新しい法令が教皇庁で準備されているというものです

ウナ・ヴォーチェ・ジャパンは、典礼改革後のミサも伝統ミサも大切であるという立場から、カトリック教会において伝統ミサを徹底的に制限することには反対です。カトリックの伝統を守りたいからだけでなく、それがキリスト教らしくないから反対します。なぜなら、伝統ミサを徹底的に制限することは、カトリック教会の中で伝統ミサを愛する少数派の人の大切にしているものを従順の名のもとに一方的に取り上げてしまうこと、つまり虐待につながりかねないからです。虐待はもっともらしい理屈で正当化されても、キリストの教えである憐れみと整合性がとれるとは思えないからです。

もちろん、私たちは教皇と日本の司教の指示に従う立場です。伝統ミサが万一できなくなっても、カトリック教会の中で踏みとどまり続けます。翻って日本において、特に東京では菊地大司教が私たちに耳を傾け、寄り添い、開かれた姿勢をとってくださっているので、多くの人がカトリック教会の中で伝統ミサに月に1回与ることができています。伝統ミサが好きな人がカトリック教会の中で自分を偽ることなく存在することを許され、月に1回大好きなミサで癒されることで、人々を愛する力を得て、外の世界へと派遣されていく。このようなよい循環が今後も続くことを私たちは心より望んでいます。

伝統ミサを愛する人々にお願いします。キリストの栄光のために、私たちが代々の聖人から伝わっていただいた伝統のミサを守り、次の世代に伝えることができるように聖母マリアに私たちと共にお祈りください。伝統ミサに関心がない多数のカトリック信者の方にもお願いします。ここまで文章を読んで関心を持ってもらったことに感謝します。伝統ミサを愛する少数派の私たちにとっては、伝統ミサは典礼改革後のミサと同じくらい大切なものです。少数派にも優しいカトリック教会は多数派にとっても居心地の良いカトリック教会のはずです。どうか関心をもちつづけ、よければ私たちのためにお祈りください。