伝統ミサの歴史的背景と教会法上の位置づけ

歴史的背景

伝統ミサとは、1962年に教皇ヨハネ23世によって公布されたローマ・ミサ典礼書に従ってささげられるローマ典礼のミサを指します。この1962年版の典礼書は、16世紀のトリエント公会議後、教皇ピオ5世によって公布されたローマ・ミサ典礼書の流れを受け継ぐものです。1969年に現在のミサが始まるまで、日本を含む全世界のカトリック教会では伝統ミサが捧げられていました。


ローマ典礼は、長い歴史の中で成長しながら受け継がれてきました。私たちはその歴史的連続性への敬意を込めて、このミサを「伝統ミサ」と呼んでいます。現在、教会の公式文書ではこのミサは「1962年のミサ典礼書によるミサ」あるいは「典礼改革前のミサ」と表現されています。


教会法上の位置付け

2007年、教皇ベネディクト16世は自発教令により、1962年のミサ典礼書によるミサをローマ典礼の「特別形式」と位置づけました。その後、2021年に教皇フランシスコは新たな自発教令を公布し、1962年のミサ典礼書の使用は教区司教の判断のもとで行われることとなりました。現在、このミサは教会の定めに従い、司教の認可のもとでささげられています。